年とともにあらわれる老化の兆候
の、ひとつ――
アンヨ(腕ですけど)が、開く。
★日本語文型「~とともに、…」
「XとともにY」の形で、
XとYという2つの変化が
連動するさまを表します。
Xは、名詞、または動詞の辞書形。
追加の例文:
・秋の深まりとともに、朝夕冷え込んできた。
・涼しくなるとともに、食欲がいやます。
・食欲が増すとともに、体重計の針が挙動不審に......
留学生の作る文に多いのが、
「秋とともに気温が下がる」のようなもの。
Xは変化を含む語でなければなりません。
「秋」だけではだめなのですね。
「秋の深まり」とか「秋が深まる」とする必要があります。
きょうの例文「年とともに」は、
その点ルール違反のようですが、
この「年」は、静態的な「年齢」ではなく、
「加齢」という意味なのでしょう。
「あたしゃもう年だよ。」というように、
「年をとる」という変化が内包されている、
と考えればつじつまが合います。
また、類義の文型に、
「~につれて」や「~にしたがって」があります。
これらも、2つの変化が連動するさまを表します。
しかし、「ともに」は漢字で「共に」と書くように、
2つの事態が同時に生起するようすも表せます。
これは、「つれて/したがって」にはない用法です。
・飼い主の寝起きとともに朝ごはんコール!
さっさとカリカリをこれへ!
グリコさんの食欲は、
永遠に不滅。